ADiary

最古の薬?見かけることがめっきり少なくなったカンファーのこと

2024/3/10

【世界最古の薬のひとつ・カンファー(カンフル)のこと】

あなたはカンファーを知ってますか?
または、聞いたことはあるのかな?

このカンファー、別名をカンフル、樟脳とも言い換えられます。現在でも「駄目になりかけた物事を復活させるために使用される即効性のある手段」を比喩的に"カンフル剤"と呼ぶことがありますよね?

どちらかというと、年配の方が馴染みはあるかもしれませんね。このカンファーですが、クスノキ(楠)から取れる木片(チップ)を水蒸気蒸留して結晶化したものを指します。

これらはタンスや人形などの防虫剤や防腐剤としても使われることが多かったし、その独特なメントールのような清涼感から、血行促進・鎮痛作用、消炎作用、鎮痒作用などがあるために、主に痒み止め、リップクリーム、湿布薬など外用医薬品として活用されていました。

ワタシも幼少期は、よくアンナおばあちゃんが胸や背中に塗ってくれて、ベッドに横たわると鼻腔をすり抜けてスース―していた記憶が強く残っている。

今ではあまり見かけなくなりましたが、その理由として安価な合成防虫剤(ナフタリンなど)の普及したためだとか・・・。

下記画像にもある「ヴェポラップ」はどこかで見たことあるのではないでしょうか?かなり使い古していて箱がボコボコですが・・・。

当時の記憶を手繰り寄せると、風邪のひきはじめ、インフルエンザの流行期になるとアンナおばあちゃんがこのカンファーをよく使っていました。

あの刺すようなスースーする独特な香りが大好きだった。「なんか癖になるんだね~。」ポカポカ火照って温まりながらも、スースーするあの不思議な感覚。

特に、ワタシが気管支炎や鼻づまり、筋肉痛で苦しんでた時には、それを緩和するために、おばあちゃんは自家製カンファーアルコール(*下記レシピ参照)を胸や背中に塗りながらマッサージしてくれ、服を着せて温かいベッドの中に入るようにと看病してくれていたのを思い出します。

しばらくすると・・・呼吸も楽になり咳も収まり、血行も良くなり温まるので、安らかに眠りにつけていました。

「アンナおばあちゃんのカンファーレシピ」

【材料】

カンファーの精油(エッセンシャルオイル)・・・10滴
ウォッカ・・・100g

 

~虫刺されや痒みには~
〇ミントオイル・・・2~3滴を垂らして。

 

【つくり方】
1 これらを混ぜるだけ。あとは、冷暗所で保管。使用前には必ず振ってから。

 

【使い方】

蕁麻疹(じんましん)や虫刺されの多かったワタシは、こんな時にもよく使っていました。ヨーロッパ各地でも、インフルエンザの時期になると、カンファーを入れた布袋を首から下げて菌やウィルスから身を守るために使用していたようです。*特に、100年前のスペイン風邪の時などにも大活躍だったと話では聞いてます。

リサーチして、ワタシも知ったのですが、かつては日本でも防虫剤・消臭剤・天然アロマとして使用されていたようです。1962年まで、専売公社により専売されていたとも。

ちなみに、このカンファー<食用・飲用厳禁>ですからね!
くれぐれも気を付けて!

ここからは、好奇心強い方がお読みください。

 

~トリビア1~
ワセリンがない時代には、豚脂を使っていた。

 

~トリビア2~
よく日本でも、カンフル剤といいますよね?ダメになりかけたものを復活させるために使用する手段としての言葉遣いで。あれも、このカンファー(カンフル)が由来。

 

~トリビア3~
このカンファー、同じ仲間はクスノキ科のシナモン(ニッキ)。シナモンも樹皮から香り高い生薬として太古から重宝されるスパイスの一種です。その他、ローレル(月桂樹)やアボガドも同類になります。

共通項として、精油を有しながら、芳香もつ種が多いことがあげられますね。

 

「あなたは、このカンファー使ったことありますか?」
「どんな使い方をしてましたか?」

アディナのオーガニックキッチン~ダイナミックステラ~
Facebookページも「いいね!」してください